ターボ車が全盛の頃はチューニングに応じてインジェクターの変更は必要でしたが近々の車輌はターボ車が少なくなったことと過激なチューニングに楽しさを感じなくなった事によりインジェクターの交換は必要がなくなってきました。当社もターボ車はハイフロタービンをメインにしているためオリジナルインジェクターとレギュレターでキャパ範囲内のチューニングを推奨しています。とはいえNA車で過給器を装着する際はオリジナルのインジェクターでは対応出来ないため過去ブログの計算式を基本にインジェクターのサイズを決定します。過去にZ33をツインターボ化した仕様で380Ps出したデータはインジェクター交換データでした。ではインジェクターを交換した場合はROMデータはどう変更するのかというと単純には(例えばオリジナルインジェクターが440ccで550ccならば)インジェクター係数をインジェクターが大きくなった分を係数で落としてやるというやり方です。ニッサンで外部ROMやワンタイムROMの時代は空燃比補正が弱いため霧化特性も平行して変更しないとアイドリングがまともな状態にならなかったのですがトヨタのDENSOユニットは霧化特性を自動補正するためデータ作りは簡単でした。過去トヨタやニッサンはインジェクター係数のデータが簡単に判明しましたが現行のユニットはそうはいきません。では現行車種はどうするかですが日産車は燃料MAPを係数分全体で係数処理をします。空燃比補正がしっかりしてますから霧化特性データを変更しなくても問題は発生しません。カムなどを交換した場合は空燃比補正MAPを変更します。インジェクター係数で変更すると現行ニッサンは係数にオフセットがあるため単純な計算式では求められません。結果としてアイドリングに問題が出たりエンジンストールの原因になります。問題は現行DENSOユニットです。下図のように燃料MAPの基本が0のため燃料MAPで係数処理が出来ないのです。要するに基本噴射量のMAPを見つけ出すかインジェクター係数を見つけ変更するしかないのです。これの解析は困難を極めます。現時点でDENSOの現行ユニットはインジェクター交換が出来ません。
1)ニッサンVQ35DEのオリジナル燃料MAP
2)VQ35DE20%アップビッグインジェクター仕様の燃料MAP(例:メカチューン用)
1)ニッサンVQ35DEのオリジナル燃料MAP
2)VQ35DE20%アップビッグインジェクター仕様の燃料MAP(例:メカチューン用)
3)VQ35DE20%アップビッグインジェクター仕様の燃料MAP(例:ターボチューン用)
4)スバル(DENSO)GRBオリジナル燃料MAP--0基準ためインジェクターを交換した際に燃料MAPでは絞ることが出来ずインジェクターの基本係数で絞り疑似化することになる。
5)Z33(VQ35DE)をターボ化しインジェクターを変更したRESULT MAGICを装着した仕様の結果です。
1 件のコメント:
いつもお世話になってます。
むんつん…と言えばお分かりになろうかと思います。
インジェクター交換については以前にだいぶ困らせてしまったことをこの場をかりてお詫びいたします。
ところで、インプレッサについてはGDB の代からDENSO製のユニットに変わり、インジェクター交換が難しくなったわけですが、世間の有名ショップなどではECUTEK 等のツールを使い、大径タービン、大容量インジェクターへの交換対応を行っているのはご存じかと思います。以前にもこの手のツールの危険性はお聞きしているのですが、我々一般ユーザーには大きなトラブルについてほとんど耳に入って来ません。
あらためてインジェクター交換に関してのECUTEK 等のカラクリ、危険性についてお聞かせ頂ければ幸甚です。
お店でお会いしたときでも構いませんので宜しくお願いします
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