F系M3(M4)は従来のV8から直噴シルキー6に変更されています。このシルキー6はF30系にもありますがF30はターボがシングルでF80はツインターボになります。
3シリーズターボの遍歴です。
3 SERIES E90/E91/E92/E93 / 335i 3.0L L6 24V TURBO 225kW/302HP MEVD172
3 SERIES E90/E91/E92/E93 / 335i 3.0L L6 24V TWINTURBO 225kW/302HP MSD80
3 SERIES F30/F31 / 335i 3.0L L6 24V TURBO 225kW/302HP MEVD172
M3シリーズの遍歴です。
M3 SERIES E36 / M3 3.2L L6 24V 236kW/317HP MS41
M3 SERIES E36 / M3 3.2L L6 24V 236kW/317HP MSS50
M3 SERIES E46 / M3 3.2L L6 24V 252kW/338HP MSS52
M3 SERIES E46 / M3 3.2L L6 24V CSL 262kW/351HP MSS54
M3 SERIES E90/E92/E93 / M3 4.0L V8 32V 309kW/414HP MSS60
M3 SERIES E90/E92/E93 / M3 GTS 4.4L V8 32V 331kW/444HP MSS60
M3 SERIES F80 / M3 3.0L L6 24V TWINTURBO 317kW/425HP MEVD17.2.G
今回はM3 SERIES F80 / M3 3.0L L6 24V TWINTURBO 317kW/425HP MEVD17.2.Gにスポットを当て同じF系のシングルターボとデータ上での違いを探ってみます。
点火マップ
F80M3
3シリーズターボの遍歴です。
3 SERIES E90/E91/E92/E93 / 335i 3.0L L6 24V TURBO 225kW/302HP MEVD172
3 SERIES E90/E91/E92/E93 / 335i 3.0L L6 24V TWINTURBO 225kW/302HP MSD80
3 SERIES F30/F31 / 335i 3.0L L6 24V TURBO 225kW/302HP MEVD172
M3シリーズの遍歴です。
M3 SERIES E36 / M3 3.2L L6 24V 236kW/317HP MS41
M3 SERIES E36 / M3 3.2L L6 24V 236kW/317HP MSS50
M3 SERIES E46 / M3 3.2L L6 24V 252kW/338HP MSS52
M3 SERIES E46 / M3 3.2L L6 24V CSL 262kW/351HP MSS54
M3 SERIES E90/E92/E93 / M3 4.0L V8 32V 309kW/414HP MSS60
M3 SERIES E90/E92/E93 / M3 GTS 4.4L V8 32V 331kW/444HP MSS60
M3 SERIES F80 / M3 3.0L L6 24V TWINTURBO 317kW/425HP MEVD17.2.G
今回はM3 SERIES F80 / M3 3.0L L6 24V TWINTURBO 317kW/425HP MEVD17.2.Gにスポットを当て同じF系のシングルターボとデータ上での違いを探ってみます。
点火マップ
F80M3
F30
エンジンベースは同じですね。ブースト値が大きく違うのに点火時期値は同じデータです。ノックリタード量も同じですからF30とF80M3の違いはタービン及びブースト値に大きな違い有りです。
燃料MAP
F80M3
F30
インジェクターサイズが明確ではないのでデータ上での考察は難しいですが少なくともM3の方が大まかな作りでF30の方が細かなセッティングになっています。R32~34GTRは440ccのインジェクターで当時ブーストアップして440Ps出ていましたからF80M3のパワーはF30のブーストアップ版といえるのかも。直噴6気筒はたぶん550~600ccのインジェクターにより制御されていると思います。
トルクリミッター
F80M3
F30
トルクリミッターです。F80M3もF30ともに3500rpmをピークに下降されたMAPになっています。このMAPは重要で現行の国産車のECUデータにもこのMAPに類似、近似視野物があります。DBWMAPとともに変更しないと大きなトルクは得られません。
DBWマップ
F80M3・F30
レスポンスを上げるための最重要MAPです。要求トルクMAPとともに大きく変更します。このMAPでその車の乗り味を大きく変更できます。国産車も同じ事が言えます。他社ユニットは点火時期の変更や燃料MAPだけの変更ですから複数データ作ってもらって乗っても何ら変化ありません。下手するとノックが出たりリタードモードに入りパフォーマンスダウンします。それでもど素人ユニットは「いいでしょ、変わったでしょ」を連呼し刷り込みを行い購入さすのです。何とか詐欺みたいですね。DBWや要求トルクの変更によりトルクやパワーも大きく変更できます。ターボ車はあとブーストMAPの整合性を取ればオリジナルの空燃比でリスク無くとても楽しい車になります。NAは過給器がないですからターボ以上にDBWや要求トルクMAPの作り方が大変です。特に不特定多数に評価を得るためのデータを作るにはとがったところが無く「乗りやすい」「どの回転からもトルクを感じられる」「NAらしく低回転から高回転まで一気に吹き上がる」「シフト時の落ち込みがない」「使用ギアが今までより1速以上上で使用出来る」「パワーバンド、トルクバンドが極端に言えば踏んだ瞬間からオリジナルREVより500rpm上のポイントまで追従する」等々をクリアーしないといけないわけです。NAがまともにデータ作り出来ないメーカーのターボユニットは信頼性「0」の言い聞かせユニットであることに間違いないです。直噴データの基本もすべてはBOSCHにあります。BOSCHを征服しない限りFA20DITのHITACHIユニットは征服できません。チェックランプが点灯しているのにまともな製品として売っているメーカーがあるらしいですが論外というよりユーザーはもっと激怒するべきではないでしょうか?まともにまじめにデータ作りを行っているメーカーにとっては大迷惑でECUチューニングの楽しさをユーザーが感じられなくなります。大人のおもちゃがおもしろくない物になってしまうのです。直噴のデータ作りをBOSCHで学びBOSCHで作り上げる。そこには大きな投資と経験、布石が必要なのです。
ブーストMAP
F80M3
F30
ブーストの最大値の差はこのMAPでわかります。
REV
F80M3
F30
F80M3はオリジナルで8000rpm、F30は6550rpmに設定されています。明確ではないですがヘッドに大きな違いがあるかも知れません。しかし高圧縮6気筒エンジンでREV8000rpmはすごいですね。RB26DETTも今の時代からすれば低圧縮エンジンでしたがこれも8000rpmはすごかったです。
スピードリミッター
F80M3
F30
MAPの構成は違いますがどちらも250Kmが上限設定されています。REVもそうですが今回のMPUになってMAPやプログラムリミッターの変更場所が相当あります。
F80の魅力はパワーだけではありません。継承されたボディーや足回り、重量バランスがF30とは異なります。F80M3はよりトルクを引き上げ、F30はパワー、トルクともF80M3のパフォーマンスに近づけるセッティングを行い新型3シリーズの本当の楽しさを追求したいですね。
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