今回のS15NAシルビアで2MODEにするのは大変でした。本来なら2MODEが出来ないのですが基板を加工しROMデータをスクランブル+ある処理をすると2MODEになったのです。ターボはデータ量が小さく簡単なんですがS15NAだけはデータ量が大きく単純には行かないのです。詳細は以下の通りです。
本来16ビットマイコンは偶数、奇数を2個のROMで読み分けています。当社が使用している基板は偶数奇数に焼き間違えるのが面倒なので、2個同じROMからそれぞれ偶数、奇数を読んでいます。(本来512サイズのデータであれば、 偶数奇数で256を2個で事足りています。)用意したデータを下記とすると、
Aデータ
中身0123…
Bデータ
中身abcd…
上記のデータを偶数奇数2MODEに作成すると
EVEN ROM
中身0b2d…
ODD ROM
中身a1c3…
2MODEは、両側のROMの無駄になっているそれぞれのROMの偶数奇数アドレスにAとBのデータを書き分けて、ずらして重ね合わせている様なイメージになります。これをゲートアレイ内の切替プログラムで、偶数奇数の読み始めをどちらのROMからにするかスイッチで切り替えられるようにしています。これで1M分のデータをまかなっています。そんなカラクリです。
もちろん他の基板(主に8ビットROMタイプ)は前半、後半で読み分けるタイプを使用していますので、倍の容量のROMを使います。
故にこんな手間の掛かる作業を行い理解しながら作られたS15シルビアNAで2MODE仕様は世界に2個とないユニットです。
- セッティング後のレスポンビデオです。NAらしく綺麗に吹き上がっています。